今回は、遷延性意識障害者家族の会 九州「つくし」の紹介をさせていただきます。
この家族会は、今から3年程前に全国遷延性意識障害者家族の会の九州支部として誕生しました。この会で立ち上げから中心になって活動されているのが、宮崎市在住の谷口正春さんです。現在も九州「つくし」の代表を務めておられます。
谷口さんが某会社の役員として現役バリバリだった時に奥様が重症のくも膜下出血に倒れ、以来娘さんと共に療養介護を継続されています。私は入院中の担当MSWとして関わらせていただいたのですが、多忙にも関わらず妻を何とか少しでも良くしたいという熱意と行動力は強く印象に残っています。娘さんも中央で開催される勉強会に参加したりと精力的に活動されていたのを覚えています。
現在の医療事情は、遷延性意識障害患者のように速やかな回復が困難で、回復のためには専門スタッフや家族の長期的な働きかけが必要な方々にとって非常に厳しいものがあろうかと思います。諦めや絶望の只中で孤立している家族の方々もたくさんおられるはずです。
そんな人々にとっての希望の光となるような会であり、今後も末永く発展していって欲しいと願っています。
励まし合って前に進むうちに、医学の飛躍的な進歩がもたらされ、劇的な回復を遂げる患者が続出する。そんな未来を夢想せずにはいられません。